使い捨てコンタクトレンズ通販の価格比較のエントリーリスト -2008年01月-

視覚障害(緑内障)

1月13日

視覚障害(緑内障)とは一般的に眼圧が上昇することで視神経に負担がかかり、緑内障になります

高齢者での特殊事情

視覚障害は、視力障害と視野障害に大別されます。

視野障害の代表的な病気が緑内障です。一般的には、眼圧が上昇することで視神経に負担がかかり、緑内障になります。

緑内障とは、視神経乳頭部で視神経が障害される病気で、特徴的な視神経陥凹(かんおう)と視神経線維欠損、視神経乳頭の出血とともに、視野障害を起こします。眼圧がかなり高くなれば、吐き気、頭痛、眼痛などの症状が現れますが、早期では一般的に自覚症状に乏しく、進行した場合に視力低下や視野欠損を自覚します。

自覚症状に乏しいため、末期まで放置されてから眼科を受診するケースも目立ちます。

緑内障は、開放隅角(かいほうぐうかく)緑内障、閉塞隅角(へいそくぐうかく)緑内障、および眼圧が正常な正常眼圧緑内障などに分類されます。高齢者では正常眼圧(せいじょうがんあつ)緑内障の割合が高くなっています。

近年、日本人の5%以上が緑内障で、70歳以上に限れば13%以上が緑内障であることがわかり、非常に一般的な病気であることがわかってきました。高齢者によくみられる白内障(はくないしょう)と自己診断しないように注意してください。

治療とケアのポイント

眼圧検査、眼底検査、視野検査などで緑内障を診断することができます。眼圧を下げることで、視野障害の進行をとめられます。数種類の眼圧下降薬を点眼するのが一般的です。

正常眼圧緑内障の場合は、乳頭の循環障害に対し、循環改善薬が用いられることもあります。緑内障発作(急性閉塞隅角緑内障)の場合には、レーザー光線による虹彩切開術を行います。

眼圧が十分に下がらない場合には濾過(ろか)手術を行います。眼圧の目標設定値は個人差があります。定期的な視野検査で視野欠損の進行がとまった時点が、目標眼圧と考えます。

その他の重要事項

正常眼圧緑内障では、高齢者の最も一般的な視力障害の原因である白内障と診断されることがよくあります。眼圧のみでの診断ではなく、視神経乳頭検査や視野検査を必ず受けるようにしてください。

緑内障発作(急性閉塞隅角緑内障)では眼症状以外に頭痛、吐き気、嘔吐などの全身症状がみられるため、他科を受診してしまうことがありますが、視覚障害がないかの確認をすることが重要です。

嚢性(のうせい)緑内障は、高眼圧にもかかわらず自覚症状が乏しいため、進行してから眼科を受診し、診断されることがあります。

紫外線障害(しがいせんしょうがい)

1月13日

紫外線障害による目の病気は320nm以下の紫外線の曝露により、角膜炎(かくまくえん)・結膜炎(けつまくえん)がみられます

紫外線は、可視(かし)光線(390-700nm)より波長の短い電磁波(10-390nm)で、その生物学的効果から、長波長域(320-390nm)、中波長域(285-320nm)、短波長域(190-285nm)、真空紫外域(190nmより短波長側)に分類されます。長波長域、中波長域、短波長域は、それぞれ慣用的にUV-A、UV-B、UV-Cと呼ばれています。また、近紫外線(きんしがいせん)(285-390nm)と遠紫外線(えんしがいせん)(285nm以下)に分類されることもあります。

日常生活で曝露(ばくろ)される紫外線の大部分は太陽光線に由来しますが、285nm以下の波長域の紫外線は、成層圏のオゾン層で吸収され地上に到達しません。一方、人工光源から発生する紫外線の大部分は、自然界に存在する紫外線よりも波長が短く、UV-C領域に波長のピークがあります。紫外線は、生体への影響として、主に眼障害と皮膚障害を引き起こします。

症状の現れ方

眼障害

320nm以下の紫外線の曝露により、角膜炎(かくまくえん)・結膜炎(けつまくえん)がみられます。とくに、雪・氷上作業者にみられる角膜炎・結膜炎を雪眼(せつがん)(炎)、溶接工でみられる角膜炎・結膜炎を電気性眼炎(でんきせいがんえん)と呼びます。

異物感、流涙(りゅうるい)、眼瞼(がんけん)けいれん、羞明(しゅうめい)、眼痛などを来し、眼科的には、結膜充血、びまん性表層性角膜炎(ひょうそうせいかくまくえん)、角膜浮腫(かくまくふしゅ)、虹彩炎(こうさいえん)を認めます。より波長の長い紫外線では、水晶体の混濁を来し、白内障(はくないしょう)を起こすことがあります。

皮膚障害
  • UV-A(320-390nm)
    曝露直後よりメラニン色素の産生を促します。その結果、炎症を伴わない色素沈着(即時型黒化)をもたらします。曝露中止により数分から15分で消失します。通常、紅斑は認められません。
  • UV-B(285-320nm)
    曝露後30分-2時間で発赤を生じ、10-24時間でピークに達する紅斑(浮腫や水疱(すいほう)を伴うこともある)が認められます。この急性変化が消退すると、炎症後の遅延型黒化(曝露後5-7日目にピークに達するメラニン色素の沈着)を来します。この黒化は徐々に減少していきますが1カ月余にわたり残ります。
  • 285nm以下(UV-Cを含む)
    UV-Bと同様に、発赤・紅斑・色素沈着を引き起こします。紅斑の出現はUV-Bより早く(約8時間)、脱毛・皮膚炎・潰瘍を生じることもあります。
  • 発がん
    顔面や頸部(けいぶ)に皮膚がん(扁平上皮(へんぺいじょうひ)がんや有棘(ゆうきょく)細胞がん)を誘発することがあります。主に、UV-Bが原因となります。

治療の方法

紫外線曝露からの離脱が最も重要です。眼障害や発がん以外の皮膚障害は、対症療法が中心となります。皮膚がんは、進展度に応じた治療が必要です。

予防対策

紫外線の強い場所では、サングラスや日焼止めクリームの使用が必要です。

色覚異常(しきかくいじょう)

1月13日

色覚異常とは色の見え方・感じ方が、多くの色覚正常といわれる人とは異なっている状態

色覚異常とはどんな病気か

色覚とは

眼のなかで光を感受する網膜には、短・中・長波長の3種類の光を吸収する視物質をもつ錐体(すいたい)細胞があります。

外界から入る色の情報は、この3種類の錐体の相対的な活動性の違いとして感受され、小型の網膜神経節(もうまくしんけいせつ)細胞を介し、大脳の第一次視覚野(しかくや)に伝えられ、私たちは最終的には色覚中枢で色を感じます。これが色の感覚、すなわち色覚です。

色覚として感受するすべての色は、これら3種類の錐体が司る3原色を組み合わせることで表現できます。この色覚の特性は、錐体細胞に視物質を発現させる遺伝子の特性で決っています。

色覚の遺伝子

光を感受する視物質は、オプシンという膜蛋白質とレチナール(ビタミンA誘導体)が結合した物質です。主に、短(419nm)・中(531nm)・長波長(558nm)の3種類の光を吸収します。

オプシンには、桿体(かんたい)(神経細胞)に発現するロドプシン、錐体に発現する青錐体オプシン・緑錐体オプシン・赤錐体オプシンの4種類があります。

ロドプシンは第3染色体、青錐体オプシンは第7染色体に配置され、緑・赤錐体オプシンはX染色体に配置されています。X染色体上で、ひとつの赤錐体オプシンの下流に緑錐体オプシンが1コピーないし数コピー配置されています。これらのオプシンのうち、色覚に関与するのは3原色に相当する錐体オプシンです。
 私たちが属する哺乳類は、実は多くが2種類の錐体オプシンしかもちません。これは、3ないし4種類の錐体オプシンをもつ脊椎(せきつい)動物では例外的です。

しかし、哺乳類のなかで霊長類に属するサルとヒトだけが、もうひとつのオプシンを再び獲得しています。それがX染色体上に緑・赤のオプシンが並んで配置され、この2つのオプシンの形がほとんど同じで、主に2カ所のアミノ酸が異なることで吸収波長が微妙に変わる理由かもしれません。

この遺伝子に変異が生じると、オプシンの発現が止まったり、異なる波長を吸収する視物質になったりします。これがいわゆる色盲(しきもう)と色弱(しきじゃく)です。日本人男性の5%、白人男性の8%に、赤と緑の混じる色を区別しにくい視覚特性(先天性赤緑色覚異常(せきりょくしきかくいじょう))をもつ人がいます。この特性が多く存在するのは、遺伝子の配置の特徴からきているのかもしれません。

色覚異常の分類

色盲は俗語で、一般には色覚異常と同義に使われていますが、医学的には色覚異常を2色型色覚(色盲)と異常3色型色覚(色弱)に分類して区別します。

さらに原色の種類から、赤色の異常を第1、緑色では第2、青色では第3として、たとえば赤色の色覚異常を第1異常とし、第1色弱と第1色盲とに分類します。また、眼の病気で、後天的に錐体細胞や網膜神経節細胞の異常から色覚に影響する時は青色の色覚に変化が出やすく、第3異常を示すことが多いとされます。

検査と診断

仮性同色表

色の感じ方を表現するのには、色相(しきそう)(色の波長)、明度(色の明暗)、彩度(さいど)(色の濃度)を用います。

色相は、判別しやすい組み合わせを対角上に配した環状で表現され、色相環(しきそうかん)を形成します。色覚異常があると色相環がある方向に圧縮され、判別困難になります。これを混同軸の発生といいます。第1・2異常(赤緑色覚異常)では赤と緑が、第3異常(青黄(せいおう)色覚異常(いじょう))では青色と黄色が混同軸になります。この混同軸上の混同色を利用した検査が仮性同色表です。

世界的に評価を受けている石原式色覚検査表は検出感度が高く、スクリーニング(ふるい分け)として最もポピュラーです。ほかに、実用的な面から標準色覚検査表、東京医科大学式色覚検査表、大熊式色覚検査表が考案されています。

しかし、仮性同色表は混同軸の存在を発見しやすい反面、分類や程度判定には不向きな方法です。

色相配列試験

色相環を色相順に並べさせるのが色相配列試験です。

色相環のゆがみの程度を、混同軸方向での誤答頻度として判定できるため、程度判定として用いられます。逆に軽度の異常は見逃してしまうので、スクリーニングには用いられません。

色相環を15の小さい環(わ)で完成させるパネルD15が最も簡便で広く用いられますが、より厳密な試験として、色相(hue)を10個に分け、さらに10個に細分割して配列試験を行う100―hue テストがあります。

色合わせ試験

前述の2つの試験で、混同軸の存在と程度を分類すると、最終的にどの遺伝子の変異がどの程度起こっているかを決定する段階に入ります。これが、現実にどの色を同じと感じるかという色合わせ(混色)試験で、色覚異常つまり色盲色弱の確定診断になります。

色合わせは、3原色によってすべての色を表現できるという原理から、任意の2原色を用いて、その軸上の色合わせ(混色)が可能です。しかし、実際は赤緑色覚異常が多いことから、レーリー均等と呼ばれる赤色と緑色の混色と黄色を、どの程度の混色比で判別可能かを試験します。多くはアノマロスコープを用いて検査します。
 オプシンを発現しない色盲では、混色比をいずれにしても黄色に感じます。黄色が一定の明るさで均等になると第2色盲で、均等になる混色比と黄色の明るさとが関係する場合は第1色盲になります。

変異オプシンを発現する色弱では、混色比と黄色の明るさが正常とは異なる位置を示し、位置から第1色弱と第2色弱が判別されます。

ランタンテスト

交通関係者の信号灯の色光識別能力に関する職業適性判定検査として、ランタンテストがあります。ランタン型の色覚検査器で色光などの色指標を与え、色名で答えさせる試験です。被験者が納得できる点で、説得力のある方法です。

病気に気づいたらどうする

先天性色覚異常のなかで多いものは赤緑色覚異常です。X染色体上に変異があるので伴性遺伝(はんせいいでん)をします。日本では男子で5%、女子で0・2%に発現し、女性には保因者が存在します。第2異常が、第1異常の3倍多く出現します。色覚異常は遺伝子の変異であるため、治療法はありません。

2002年までは学校健診で色覚検査が行われていたため、異常が見つかった人が色覚異常の確定診断のために眼科を訪れていました。しかし、確定診断に必要なアノマロスコープを装備する眼科は多くないため、実際は不十分な診断が行われ、非常に問題でした。

2003年以降、学校健診での色覚検査は廃止され、希望者のみが検査を受けるようになりました。検査で異常が出たら、専門の医療機関で遺伝子相談や職業適性についてのアドバイスを受けることが可能になっています。

視神経炎(ししんけいえん )

1月13日

視神経炎とは眼球後方の視神経に起こる炎症による視機能障害のこと

眼球でとらえた視覚情報は、眼球から後方に延びる視神経を通じて大脳の後頭葉(こうとうよう)にある視覚中枢(しかくちゅうすう)へと投影されます。視神経炎は、眼球後方の視神経に起こる炎症による視機能障害のことで、球後視神経炎(きゅうごししんけいえん)とも呼ばれます。

片眼性に進行する視力低下を特徴とし、眼球の奥に痛みを伴うことが多いとされています。全身の神経の多発性、再発性の炎症(多発性硬化症(たはつせいこうかしょう))の初発症状として発症することもあり、注意を要する病気です。また、両眼性に移行することもあります。

日本での頻度は、10万人に1人と報告されています。やや女性に多く、発症年齢は20?30代に多いとされますが、小児や60代での発症の報告もあります。

原因は何か

不明です。視神経のまわりを取り囲む髄鞘に対する炎症により髄鞘(ずいしょう)が障害され(脱髄(だつずい)という)、視神経機能に障害が起こります。髄鞘の構成蛋白に対する自己免疫の関与が考えられています。何らかのウイルス感染の関与も考えられています。

症状の現れ方

片眼に、数日-1週間くらいの間に進行する、比較的急激な視力低下で発症します。見ようとする部位(視野の中心)が見えない中心暗点を示すこともあります。

また、眼を動かすと眼の奥が痛むこと(眼球運動で増悪する球後痛(きゅうごつう))が特徴的で、米国での調査では92%に球後痛が認められています(日本人ではやや少ないとされている)。この球後痛は、視力障害に先立って自覚されることも多く、重要な自覚症状といえます。

脱髄の特徴として、入浴や運動など体温が上昇した際に見えにくくなることも知られています。

検査と診断

急性期には、眼底検査で視神経乳頭(ししんけいにゅうとう)の腫脹(しゅちょう)が認められることが多いのですが、炎症が眼球より後方の視神経に限られている場合には、眼底はまったく正常の所見を示します(慢性期には視神経萎縮(いしゅく)を示す)。

片眼性の場合は、瞳孔(どうこう)の対光反応に左右差があることが特徴的で、診断上、大変重要です。

画像診断では、眼窩部(がんかぶ)や頭部のMRI検査が有用で、眼球後方の視神経の腫大や高信号、造影効果などとして描出されます。また頭部MRI検査で、多発性硬化症の所見である側脳室(そくのうしつ)周囲の高信号域(脱髄巣(だつずいそう))の有無を確認しておくことが予後を検討するうえで重要です。

治療の方法

米国での多施設調査では、発症1年後の視力予後は、未治療でも93%が視力0・5以上に、69%が視力1・0以上になり、0・1以下の視力は3%であるとの結果でした。この割合は、現在おもに使われている副腎皮質ステロイド薬の点滴・内服治療をした場合もほぼ同等で、副腎皮質ステロイド薬による治療は基本的に視力予後には関係しないという結果でした。

ただし、副腎皮質ステロイド薬の点滴治療(その後内服治療に移行)は、視機能の回復を早める、また少なくとも将来2年間の多発性硬化症の発症率を下げる、といった効果があるとされています。そのため、両眼性の症例、高度に視力低下のある症例、多発性硬化症への移行が疑われる症例(初発時にMRIで側脳室周囲の高信号域が2個以上認められる場合)では、積極的に検討されるべきだと考えられています。

一方で、副腎皮質ステロイド薬の経口内服単独治療(点滴をしないで初めから内服だけ)は、視神経炎発作の再発を誘発するとの結果が出ており、一般的には推奨されていません。また、副腎皮質ステロイド薬の点滴をした場合でも、3年後の視機能および多発性硬化症への移行率は、未治療群とほぼ同等になるという報告もあり、その効果は一過性と考えられています。

副腎皮質ステロイド薬以外では、神経保護目的でビタミンB12製剤の内服投与を行います。

多発性硬化症に基づく視神経炎のために、高度の視力障害を起こす難治性再発性の場合は、副腎皮質ステロイド薬の反応も悪く、長期間の投与により副作用も懸念されることがあります。その場合は、インターフェロンβ(ベータ)―1b治療が再発増悪の抑制に有効であるという報告があります。

病気に気づいたらどうする

眼球運動で増悪する球後痛は大変重要な自覚症状であり、急激に進行する視力障害を伴う場合は、すみやかに眼科専門医の診察を受けるようすすめます。

治療方針についてはMRI検査なども参照のうえ、主治医とよく相談します。18・6%に再発がみられ、28・2%は両眼性に移行することが報告されており、視力が回復したあとも定期的な経過観察が必要です。

視神経管骨折(ししんけいかんこっせつ)

1月13日

視神経管骨折とは眉毛外側部を強打することで生じる視神経管が損傷すること

眉毛外側部を強打することで生じる視神経管の損傷です。

原因としては、交通外傷、墜落事故などがあります。

症状の現れ方

受傷直後に生じる視力の低下、視野障害、直接対光反射の減弱を起こします。

検査と診断

眉毛外側部に外傷がある場合は、視神経管骨折が強く疑われます。ペンライトで瞳孔に光を入れる対光反射の検査、細隙灯(さいげきとう)顕微鏡検査、眼底・視力・視野の検査、さらに視神経管撮影、CT、MRIなどの画像診断を行います。

治療の方法

全身状態が許すかぎり、高張浸透圧(こうちょうしんとうあつ)(グリセオール、マンニトール500ml/日投与)とし、ステロイド薬の大量療法から漸減(ぜんげん)療法あるいはパルス療法(ステロイド薬の投与を大量・短期間行うこと)を開始することが多くなっています。しかし、画像診断上、視神経管の明らかな損傷をみた場合は外科的手術が必要になることがあります。

応急処置はどうする

早急に医療機関を受診するようにしてください。

斜視(しゃし)

1月13日

斜視とは、眼球の方向(眼位)が、光が正常に入射してくる軸に対して常にずれている状態のこと

斜視とは、眼球の方向(眼位)が、光が正常に入射してくる軸に対して常にずれている状態のことです。片眼のみが斜視の状態(これを恒常性(こうじょうせい)斜視と呼ぶ)が続くと、眼の奥に像を正常に結ぶことができないために、視力の発達が損なわれます(斜視弱視(しゃしじゃくし))。また、そのままだと物が2つに見えるため、頭のなかで斜視眼の像は打ち消されるようになり、両方の眼で見る機能(両眼視機能)の発達が損なわれることにもなります。

斜視があっても、斜視眼が切り替わる場合(これを交代性斜視と呼ぶ)は、両眼に均等に視覚入力があるため、両眼視は悪くても、視力的な予後は良好です。

斜視は原因によりいくつかの種類に分類されます。以下に主な種類を示します。

さまざまな斜視

乳児内斜視(にゅうじないしゃし)

出生6カ月以内に斜視が明らかになった、内向きの斜視(内斜視)です。角度が大きく、左右の眼で交互に物を見ている場合が多いです。早期に手術することにより、両眼で物を見ることができるようになりますが、立体的に物を見る力(立体視)は不良のことが多いようです。

間欠性外斜視(かんけつせいがいしゃし)

斜視の場合とそうでない場合が混在している状態です。斜視でない状態(正位)の時は正常な視覚入力が得られるため、斜視の状態が短ければ、一般的に両眼視機能は良好です。小児の外斜視は、ほとんどがこのタイプです。正位に保つのが困難になると、恒常性外斜視となります。成人の外斜視は、これが原因でなることが多いです。

調節性内斜視(ちょうせつせいないしゃし)

中等度の遠視のため、物を見る時に過度の調節が必要となり、眼球が内斜することによって起きます。2歳以降に発症することが多い斜視です。始めは時々眼が内に寄る間欠性内斜視の状態であることが多いようです。遠視を完全に矯正した眼鏡を装用すると、正位になることが多いです。しかし、眼鏡でも斜視が十分矯正(きょうせい)できない場合は手術が必要になります。

廃用性斜視(はいようせいしゃし)

先天性の白内障(はくないしょう)や眼底疾患などにより、視覚入力が妨げられた状態が長く続くと、黄斑部の機能は使われなくなり、斜視が起きます。

偽内斜視(ぎないしゃし)

眼の位置は正常ですが、乳幼児の場合、鼻根部(びこんぶ)の皮膚の発達が足りないために、外見上内斜視に見えるもので、斜視ではありません。一般的に治療は不要ですが、間欠性内斜視の場合があり、注意が必要です。フラッシュをたいた顔写真を撮っておくと、あとで眼科を受診する際に役立ちます。

治療の方法

一方の眼のみが常に斜視になっている場合は、放置しておくと弱視になるため、早急な治療が必要とされます。治療は遮閉具(しゃへいぐ)により正位の眼を遮閉して、斜視眼を多く使用させ、視機能の発達を促す方法が中心となります。

交代性斜視の場合は、弱視にはなりにくいですが、両眼視機能の発達が妨げられるため、早期(2歳前)に手術が必要になります。

内斜視の場合は、遠視による調節性内斜視の要因がないか、眼科医による早めのチェックを受ける必要があります。

間欠性の外斜視に関しては、外見的に目立つようであれば、小学校入学前に手術を行います。成人で眼が疲れやすくなったり、物が2つに見える場合も手術の適応になります。

手術は、眼球を動かす筋肉の付着部をずらすことにより行いますが、斜視の角度を精密に測定したうえで、何mmずらすかを決定します。

斜視は弱視や両眼視異常につながることがあるため、早期発見、早期治療が重要になります。

硝子体混濁(しょうしたいこんだく)

1月13日

硝子体混濁は血管のない透明な組織が硝子体ににごりが生じ、光がさえぎられて、網膜にうまく届かなくなるので、飛蚊症・霧視・視力低下などを起こします

硝子体は本来、血管のない透明な組織ですが、さまざまな原因で硝子体ににごりが生じて、光がさえぎられて、網膜(もうまく)にうまく届かなくなるので、飛蚊症(ひぶんしょう)・霧視(むし)・視力低下などを起こします。

原因は何か

硝子体混濁の原因はさまざまですが、ぶどう膜炎などの炎症性疾患が最も頻度の高い原因です。炎症性疾患には、ベーチェット病・サルコイドーシスなどの非感染性の疾患と、真菌性眼内炎(しんきんせいがんないえん)・桐沢型(きりさわがた)ぶどう膜炎(急性網膜壊死(もうまくえし))・外傷後細菌性眼内炎などの感染性の疾患があります。

中高年の硝子体混濁のなかには、ぶどう膜炎に類似した眼症状を示す悪性疾患、いわゆる仮面症候群のこともあるため注意が必要です。

症状の現れ方

疾患にもよりますが、感染性のものは急性の経過をとることが多く、非感染性のものは比較的ゆっくりした慢性の経過をとるものが多い傾向にあります。仮面症候群のなかには、全身症状より先に、眼の症状を示すこともあります。

検査と診断

治療方針を決めるうえでも、硝子体混濁の原因を特定することは重要です。しかし、硝子体混濁が高度の時は、通常の眼底検査をしても混濁にはばまれて眼のなかの状況が明らかでないことが多く、原因の特定は困難です。そこで、超音波断層検査や光刺激による網膜の電気的な反応を検査して、網膜の状態を調べたり、血液検査や胸部X線検査、ツベルクリン検査などを行って全身疾患の有無を調べて原因を探ります。場合によっては、内科や呼吸器科など眼科以外の科に受診してもらうこともあります。

最近では、硝子体の混濁を手術によって直接取り、混濁中の細胞などを調べることで原因を特定することも行われます。また、他眼の状態も参考になります。

治療の方法

真菌性眼内炎には抗真菌薬投与、桐沢型ぶどう膜炎には抗ウイルス薬投与といった混濁の原因疾患の治療が基本です。しかし、非感染性のものでは、原因疾患の特定は容易でないことも多く、主に対症療法として、ステロイド薬や免疫抑制薬の投与を行います。ステロイド薬は、症状の程度や原因によって、点眼・結膜下注射・テノン嚢(のう)下注射・内服・点滴などで投与します。

最近では、硝子体生検によって原因を特定することを目的にした診断的硝子体手術のほか、硝子体混濁を手術的に除去して症状の改善を図ろうとする治療的硝子体手術も行われています。

病気に気づいたらどうする

硝子体混濁が強くなってからでは、眼底検査をしても網膜の状態がよくわからず、原因の特定が難しくなることがあります。すみやかに眼科を受診することが必要です。

硝子体出血(しょうしたいしゅっけつ)

1月13日

硝子体出血はさまざまな部位からの出血が、硝子体腔のなかにたまった状態

さまざまな部位からの出血が、硝子体腔のなかにたまった状態を硝子体出血といいます。出血自体は、短期で止まることがほとんどですが、硝子体はゼリー状のどろっとした組織なので、このなかに出血がとどまると、吸収には2-3カ月かかるのが普通です。

硝子体は本来、血管のない透明な組織ですが、光が出血によってさえぎられて網膜にうまく届かなくなるので、飛蚊症(ひぶんしょう)・霧視(むし)・視力低下などを起こします。

原因は何か

硝子体出血の原因はさまざまです。最も多いのは、網膜新生血管(もうまくしんせいけっかん)の破綻(はたん)による出血です。糖尿病網膜症(とうにょうびょうもうまくしょう)・網膜静脈閉塞症(もうまくじょうみゃくへいそくしょう)などの、網膜の血のめぐりが悪くなる病気では、網膜の栄養を補おうとしていろいろな場所に新生血管ができてきます。これらは、本来の血管と異なって破れやすく、硝子体の引っ張りによって容易に出血を起こします。また、こうした新生血管がある部位では、硝子体と網膜の癒着(ゆちゃく)も強いことが多く、硝子体の引っ張りによって網膜に破れをつくり、網膜剥離(もうまくはくり)が起こることもあります。

前項で説明したように後部硝子体剥離が起こる時にも、硝子体出血を起こすことがあります。この時の出血には、網膜に破れをつくり、その部位にある網膜血管が断裂して起こるものと、網膜の破れを伴わないものの2種類があります。

加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)や網膜細動脈瘤(もうまくさいどうみゃくりゅう)などによる網膜の下の大量出血や、くも膜下出血が硝子体腔に回って硝子体出血になることもあります。

症状の現れ方

出血が少量の時は、硝子体中の出血が網膜に影を落として、飛蚊症を自覚します。突然、「墨を流したような影」を自覚したとの訴えがよく聞かれます。大量の時は光がさえぎられてしまい、霧視や視力の低下を起こします。

検査と診断

治療方針を決めるうえでも、硝子体出血の原因を特定することは重要です。しかし、硝子体出血が大量の時は、通常の眼底検査をしても、出血にはばまれて、眼のなかの状況が明らかでないことが多く、原因の特定や網膜剥離を併発しているかどうかの判定が困難であることが多いのです。そこで、超音波断層検査や光刺激による網膜の電気的な反応を検査して網膜の状態を調べたり、全身検査を行って糖尿病・高血圧・血液疾患などの有無を調べます。また、出血を起こしていないほうの眼の状態も参考になります。

治療の方法

硝子体出血を起こしている原因疾患、その治療状況、網膜剥離の有無などによって、治療方針が変わってきます。

出血の自然吸収を待つ場合もありますが、網膜剥離が疑わしい場合や、糖尿病網膜症でレーザー治療が不十分な場合などは、できるだけ早く硝子体手術を行って、硝子体出血を取り除き、網膜剥離を元の状態に戻す手術を併用したり、糖尿病網膜症に対するレーザー治療などを徹底的に行うことが必要です。原因疾患によっては、治療が遅れると新生血管緑内障などを引き起こして、失明に至る危険性もあります。

全身疾患を背景とする場合も多いので、その治療も並行して行うことが必要です。

病気に気づいたらどうする

硝子体出血の原因はさまざまで、こじらせると失明の危険もあるため、すみやかに眼科を受診することが必要です。

真菌性眼内炎(しんきんせいがんないえん)

1月13日

真菌性眼内炎は全身状態が悪いことや免疫能の低下などから、眼科受診が遅れて失明に至ることもある

中心静脈高カロリー輸液(IVH)が使用されるようになってから、真菌性眼内炎が増加し、その原因の大部分がカンジダ・アルビカンスといわれています。患者さんの全身状態が悪いことや免疫能の低下などから、眼科受診が遅れて失明に至ることもあり、注意が必要です。

症状の現れ方

発病の初期は、自覚症状がほとんどありません(時に軽い飛蚊症(ひぶんしょう)を訴える)。しかし、この時期に眼科検査を行うと、前房(ぜんぼう)や硝子体(しょうしたい)に炎症細胞が、眼底には小円形の滲出斑(しんしゅつはん)が認められます。

進行すると、滲出斑は増加し、網膜出血もみられるようになり、飛蚊症が増加したり、かすんで見える霧視(むし)を自覚するようになります。さらに進行すると、硝子体の混濁が強くなり、眼痛が現れます。やがて、眼底は硝子体混濁のため見えにくくなり、前房蓄膿(ちくのう)や続発性緑内障(りょくないしょう)が現れます。

検査と診断

大部分は、病歴や症状、所見からほぼ診断することができますが、硝子体液を採取して、塗抹標本や培養で真菌を検出することが確定診断に結びつきます。真菌血症の検出、カテーテル先端からの真菌分離なども診断の一助になります。

治療の方法

眼内炎の病期にもよりますが、まず保存的に抗真菌薬を投与します。眼底が比較的よく見えるようになるまでは、保存療法を中心に治療を行いますが、進行するようであれば、硝子体手術を併用しなければなりません。水晶体切除も行い、周辺部まで十分に硝子体を切除するのがよいといわれています。

病気に気づいたらどうする

必ず、眼科専門医を受診してください。

真菌性眼内炎(しんきんせいがんないえん)-内因性真菌性眼内炎

1月13日

真菌性眼内炎とは何らかの原因で、真菌(しんきん)(カビ)が眼のなかに入り炎症を起こすこと

何らかの原因で、真菌(しんきん)(カビ)が眼のなかに入り炎症を起こすものです。真菌による眼の感染症と位置づけられます。健常な人や眼科手術をしたことのない人に発症することはほとんどありません。

早期に発見し適切な治療を受けることにより、多くの場合障害を残しません。しかし、発見が遅れた場合、あるいは全身状態が非常に悪い場合などでは、眼のなかで真菌が増えてしまい、失明に至る場合もあります。

原因は何か

原因としては、

  1. 外傷や手術の傷口から眼のなかに真菌が侵入する場合(外因性)
  2. 体のどこかに原因となる真菌が存在し、それが血液により眼内に転移してくるもの(内因性・転移性)に分類できます。

内因性の場合、ほとんどの患者さんで、何らかの全身的な因子、たとえば

  1. 体が弱り、免疫力(病原体に対して攻撃し、自分を守る力)が落ちている
  2. 抗がん薬投与を受けている
  3. 治療のために血管内カテーテル(栄養のチューブ)が挿入されている、などが認められます。

とくに、現在問題となっているのは、内因性のもので血管内カテーテル留置のある患者さんの場合です。以下に、この内因性真菌性眼内炎について述べます。

症状の現れ方

内因性真菌性眼内炎の場合、眼の症状が出る前に、ほとんどの患者さんで全身真菌症による発熱などの全身症状があります。

この発熱などが続いたあと、1週間前後で虫が飛んでいるように見える飛蚊症(ひぶんしょう)や、霧がかかるように見える霧視(むし)などの初期の症状を自覚します。眼内で炎症が悪化すれば、視力の低下を自覚するようになり、眼の充血・痛みも生じてきます。この時点でさらに放置すると、高度の視力低下に陥り、恒久的(こうきゅうてき)な視機能(しきのう)障害を残します。

一般的に内因性真菌性眼内炎は、程度の差こそあれ、両眼に生じることが多いのが特徴です。

検査と診断

診断にあたって最も大切なことは、全身的要因があるかどうかを知ることです。とくに血管内カテーテルの使用の有無、発熱の有無などは大切な情報です。

これらの情報を得たあとに、細隙灯(さいげきとう)検査と、散瞳(さんどう)(瞳を広げること、いわゆる黒目を大きくすること)による精密眼底検査を行います。熟練した眼科医が、眼底の特徴的な黄白色の円形滲出斑(しんしゅつはん)を認めれば、診断はそれだけで可能です。

とくに、眼内炎(がんないえん)を起こす真菌としては、カンジダと呼ばれる種類が圧倒的に多く、真菌性眼内炎の90%を占めます。この真菌の感染を調べる血清学的検査(β(ベータ)―グルカン、カンジダ抗原)が陽性であれば、診断の大きな助けとなり、さらに血液やカテーテル、硝子体(しょうしたい)(眼のなかのゼリー状の物質)から採取したサンプルから真菌そのものが検出されれば、診断は確定されます。

区別すべき病気としては、細菌性の眼内炎、悪性リンパ腫などが問題となります。

治療の方法

内因性真菌性眼内炎の治療の第一は、抗真菌薬の大量点滴療法です。現在、米国の感染症学会の勧告では、6?12週間の治療が必要と考えられており、眼底の病変が消えるまで治療が続行されるべきであるとされています。早期?中期の状態であれば、この点滴療法で多くの場合は治ります。

抗真菌薬として、日本ではトリアゾール系薬剤のジフルカンがよく使用されます。眼内に薬が届きやすく、カンジダに効果があるという特徴があります。

しかし、より進行し、すでに視力障害が生じている場合は、点滴療法と硝子体の手術が必要になることが多く、治療しても高度の視機能障害が残る可能性があります。ただし、この硝子体手術については、いまだ厳密な意味での有効性は確認されていません。

病気に気づいたらどうする

この病気でいちばん問題となるのは、先に述べた免疫力が弱っている患者さんや、血管内カテーテルが留置されている患者さんの場合です。発熱があり、そのあと飛蚊症、霧視などの症状があれば、主治医、看護師に申し出て、眼科を受診してください。視機能障害を残さないためには、早期の発見・治療が大変重要になります。

新生血管黄斑症(しんせいけっかんおうはんしょう)、加齢黄斑変性症(かれいおうはんへんせいしょう)

1月13日

新生血管黄斑症(しんせいけっかんおうはんしょう)、加齢黄斑変性症(かれいおうはんへんせいしょう)とは、新生血管は水がもれやすい、出血しやすいなどの性質があるため、網膜の下や網膜色素上皮の下に水や血液がたまり、網膜の下にたまれば網膜剥離(もうまくはくり)、網膜色素上皮の下にたまれば網膜色素上皮剥離を起こして、網膜の機能が損なわれます

新生血管黄斑症は、脈絡膜(みゃくらくまく)から新生血管(正常では存在せず、新たに発生してくる異常な血管)を生じる病気です。脈絡膜新生血管はほとんどの場合、黄斑部と呼ばれる眼底の中心部で起こります。

新生血管は水がもれやすい、出血しやすいなどの性質があるため、網膜の下や網膜色素上皮の下に水や血液がたまります。網膜の下にたまれば網膜剥離(もうまくはくり)、網膜色素上皮の下にたまれば網膜色素上皮剥離を起こして、網膜の機能が損なわれます。

新生血管黄斑症にはいくつかの種類がありますが、代表的なのが加齢黄斑変性症です。これは、欧米ではすでに中途視覚障害の原因としては第1位を占めています。日本でも増加傾向がみられることから、今後ますます重要な病気になってくるでしょう。

原因は何か

加齢黄斑変性症は、加齢による網膜色素上皮、脈絡膜の機能低下が誘因となって起こります。そのほかに、原因が不明で比較的若い人に起こる特発性(とくはつせい)新生血管黄斑症や、強度近視に伴って起こるものなどがあります。加齢黄斑変性症では遺伝子の影響もあるようです。

症状の現れ方

一般に、症状はゆっくりと現れます。物がゆがんで見える(変視症(へんししょう))、物が小さく見える(小視症(しょうししょう))、中心が見えにくい(中心暗点)などが初期には多い症状です。多くの場合、視力も徐々に低下します。

新生血管が中心から離れていると症状はあまり出ませんが、突然大量の出血を起こしたりすると、急激な視力低下が現れることもあります。

検査と診断

眼底検査、蛍光(けいこう)造影検査、OCT(光学的干渉断層計)などで診断されます。眼底検査だけでは新生血管を確認することができないことも多く、そのため蛍光造影検査がとくに重要になります。蛍光物質として、フルオレスセインとインドシアニングリーンの2種類が使われます。

治療の方法

加齢黄斑変性症は、人によって重症度や進み方がかなり違います。軽症のままほとんど進まない人もいますが、進行していく人もたくさんいます。

進行する場合、治療はなかなか難しい病気です。レーザー光凝固術(ひかりぎょうこじゅつ)、薬物治療などが一般的に行われていますが、治療にもかかわらず進行していく例が少なくありません。

最近では温熱療法、光線力学療法など新しい治療法も試みられていますが、特効的な治療は今のところ見いだされていません。網膜をずらして中心部の位置を正常な網膜色素上皮の上に移動する手術も一部の人には有効ですが、一般的に行われているわけではありません。

病気に気づいたらどうする

眼科専門医の診断を受ける必要があります。できるなら、ある程度この病気を専門にしている眼科医のいる病院を受診することをすすめます。この病気は症状や経過がさまざまで、万人に効くという治療法はありませんが、人によっては有効という治療法もあるからです。

弱視(じゃくし)

1月13日

弱視とは視覚の感受性期(8歳くらいまで)の期間内に、網膜(もうまく)上に鮮明な像が結ばないことにより、視覚中枢の発達が妨げられて、視力が出にくい状態のこと

弱視とは視覚の感受性期(8歳くらいまで)の期間内に、網膜(もうまく)上に鮮明な像が結ばないことにより、視覚中枢の発達が妨げられて、視力が出にくい状態をいいます。

たとえば「私の子どもは視力が0・1ないので弱視ではないか」と不安に思われる人もいるかもしれませんが、「裸眼(らがん)視力が0・1ない」ということをいっている場合がほとんどです。眼鏡で矯正(きょうせい)すると視力が1・0以上出る場合は、細かい物を見る力は完成していると考えられ、弱視とはいいません。眼鏡で完全矯正しているのにもかかわらず、視力が出ない状態が弱視です。

弱視にはさまざまな原因がありますが、主なものを以下に示します。

さまざまな弱視

斜視弱視(しゃしじゃくし)

斜視があって、眼が正面を向いていない場合、網膜で最も感度の高い黄斑部(おうはんぶ)に像を結ばなくなり、視機能の発達が妨げられ、弱視となります。正常眼のほうが優位にはたらくため、いつも斜視になっている眼は弱視となってしまいます。斜視については次項で詳しく説明します。

形態覚遮断弱視(けいたいかくしゃだんじゃくし)

先天性白内障(はくないしょう)や、まぶたの腫瘍、眼瞼下垂(がんけんかすい)、眼帯などにより視覚入力が妨げられることによって起きる弱視です。新生児にこのような連関要因がはたらくと、数日間でも弱視化することがあり、注意が必要です。

屈折性弱視(くっせつせいじゃくし)

強度の遠視、乱視などが原因となる弱視です。遠視といえば「遠くがよく見える」というイメージをもっている人も多いと思いますが、視力は近くを見ることにより発達するため、近くにピントの合わない強度の遠視では、視機能の発達が妨げられ、弱視が起きます。強度の乱視も同様です。近視の場合は病的な近視でない限りは近くにピントが合うため、弱視にならないことが多いようです。

不同視弱視(ふどうしじゃくし)

左右の眼の屈折度の差がある程度以上大きくなると、ピントを合わせやすいほうの眼の視覚入力が優先され、ピントを合わせにくいほうの眼(屈折異常が大きい眼)は弱視化します。両眼とも遠視で、左右の屈折度の差が3D(ディオプター)以上になると弱視が起きやすいのですが、片眼のみ強度の近視である場合も弱視となります。

治療の方法

以上主な弱視の種類をあげましたが、弱視の成立の大きな鍵となるのが視機能の感受性です。感受性は出生後上昇し、3カ月くらいでピークをむかえます。1歳半ころまで感受性が高い時期が持続しますが、それ以上は徐々に下降し、6?8歳くらいでほぼ消失します。10歳くらいから弱視の治療を始めても感受性がほとんどないため、効果が得にくいといえます。

弱視の治療法は、視力のよいほうの眼を決められた時間遮閉(しゃへい)して、弱視の眼に完全矯正した眼鏡をかけ、強制的に弱視眼を使わせるという方法が基本です。両眼とも同程度の視力低下がみられる屈折性弱視の場合には、完全矯正した眼鏡をかけるだけでよいです。

早期に治療を開始すれば効果が大きいため、3歳児検診などで異常が疑われた場合は早い時期に精密検査を受けることが重要です。