最薄容器の使い捨てコンタクト 機能に物足りなさも メニコン「Magic(マジック)」
最薄容器の使い捨てコンタクト 機能に物足りなさも メニコン「Magic(マジック)」
メニコンはパッケージの厚さが約1mmの1日使い捨てタイプのソフトコンタクトレンズ「Magic(マジック)」を2011年11月7日に発売した。首都圏のコンセプトショップや直営店計12店舗で順次発売し、2012年4月以降に全国販売する。
新開発の「フラットパック技術」により、パッケージの厚みを一般的な使い捨てレンズの8分の1にし、開封したとき指がレンズ内面に触れにくいように工夫した。世界で最も薄いパッケージという。平らな形状なのでかさばらず持ち運びがしやすい。
片面にモノクロのデザインを施し、遊び心を持たせた。柄は15種類。主なユーザー層は20~30代の男女で、スポーツ時など必要なときだけ使用する人も想定している。
価格は30枚入りが3150円、9枚入りが1050円。2015年までに約80億円の販売を目指す。
【日経産業地域研究所研究員の視点】
ジョンソン・エンド・ジョンソンの「ワンデー アキュビュー トゥルーアイ」をベンチマーク商品として採点した(ベンチマーク商品の概要は下記)
コンタクトレンズ最大手のメニコンはハードレンズに定評がある。メニコンといえば酸素透過性ハードコンタクトというイメージが強い。しかし1995年にはコンタクト市場の6割のシェアを占めていたハードレンズも2010年には3割に半減。代わって5%から6割にシェアが急増したのが使い捨てレンズだ。
同社もメニコンティニューという最長30日間の連続装用が可能なハードレンズを持ってはいるが、眼科医の間では「目の感染症のリスクを考えると、毎日使い捨てるのがコンタクトレンズの最も安全な使い方」というのが共通認識だ。そこで今回、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が圧倒的なシェアを握る1日使い捨てソフトレンズ市場に「創業60周年を機にした戦略商品」(田中英成社長)で打って出ることにした。
Magicはメニコンが「従来のコンタクトレンズの概念を覆す新製品」と自負するだけあって、独自のフラットパック技術でパッケージを凹凸のない1mmの真っ平らな形状にした。レンズもぺたんとした平らな形状で入っていて、開封して指にのせたときに初めて球面になる仕組みだ。
本品は1日使い捨てレンズのメーンユーザーである20~30代と、普段はメガネでスポーツ時など必要なときだけはめる人に照準を合わせている。モノクロの丸や線など4つの記号をデザイン化し、15種類のバリエーションをそろえたパッケージはそうしたユーザーを意識してのことで、一定の支持を集めそうだ。
ただ、評価委員も指摘するように、J&Jのベンチマーク品は紫外線カット機能を持ち、酸素透過率もMagicより高い。機能面を重視する人にはMagicはやや物足りなく感じるかもしれない。価格も次第にこなれていくだろうが、30枚入りのレンズ1枚当たりの価格は105円で、調査会社GfKライフスタイルトラッキング・ジャパンが調査した1日使い捨てレンズの市場平均の94円よりも高い。
同社は2011年11月の首都圏の直営店などでの販売開始を手始めに2012年4月以降、順次全国に展開していく予定だが、プロモーションの具体的な時期は未定という。想定するユーザーにアピールするためにも、早急な販路整備や計画的な販促活動が欠かせないだろう。
